更新してもよいのでしょうか?


質問
田舎にいる私の祖母が、使わなくなった土地を駐車場として貸しています。今回、契約が切れる時期が近付いてきて契約書を確認したところ、契約期間は10年となっていました。更新の時に何も言わなければまた10年間自動的に更新されることになっています。他人の土地でも20年間使用し続けていれば、使用している人のものになってしまうと聞いたことがあるので土地を取られてしまわないか心配しています。契約の更新はしない方がよいのでしょうか?
 

回答
契約の更新をすることについてご心配はご不要です。
 

●取得時効

おそらく質問者の方が心配しているのは土地が時効取得されてしまうのではないかという点でしょう。

たしかに20年間所有の意思をもって平穏かつ公然に他人の物を占有した場合には、占有を続けた物を時効取得すると法律に定めがあります(民法162条1項)。

●本件の場合

本件の場合には、駐車場として貸す期間が10年であり、契約を更新するとした場合には20年になります。

また土地も「物」にあたると解されているところ、駐車場として賃借人に使用させており、賃借人の方によって、他人の物の占有がなされていることになります。

さらに平穏かつ公然という要件については、平穏とは、暴力によらないこと、公然とは密かに隠し持っていないことを意味すると解されているところ、本件では問題なく認められます。

しかしながら、賃貸借契約によって土地を貸した場合、借りた側の認識としては土地を賃借によって使用しているものであって所有の意思は認められません。

したがって土地を時効取得されてしまうことはありません。

●判例

土地の賃借人には土地の所有の意思が認められないという点については、土地の賃借人が占有を継続したとしても、土地を所有する意思は認められないとした最高裁判所の前身である大審院時代の古い判例もあります(大判昭和13年7月7日)。

●まとめ

土地を借りた人が、その土地を長年の間使用していたとしても、土地の使用が賃貸借契約に基づくものであって、賃料を支払っているなど土地を所有する意思が客観的に認められない場合には、その土地を時効取得してしまうことはありません。


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